
山形県のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」で見つけた宇佐美煎餅店の「からから煎餅」(240円)。ちょっと派手めな袋の中には立体的な三角形の煎餅。この煎餅の中に民芸品のおもちゃが入っているらしい。
江戸時代からある、おもちゃ付きお菓子の元祖

「からから煎餅」は煎餅といってもしょっぱい煎餅ではなく、瓦せんべいみたいな甘いタイプ。ルーツをたどると江戸時代にまでさかのぼるらしい。庄内藩・酒井家のお殿様が甘いものが好きで、庄内地方では多くの駄菓子が作られてたそう。
煎餅を振ると中のおもちゃが「からから」と音をたてるので「からからせんべい」と呼ばれるようになったらしいのだが、残念ながら振っても音はしなかった。たぶん昔と違って今はおもちゃを包み紙でくるんでいるから音がしなくなっちゃったのかな。
食べる前からドキドキ、開けてほっこり
中に入ってるおもちゃはなんと全部で150種類以上!コンプリートとか目指したら果てしないことになりそうな数である。これだけ種類があると何が出てくるかというところが一番のお楽しみポイントに。
煎餅を手で割って出てきた包み紙を開けてみると…


ピンクの毬!
かわいらしいサイズながらしっかりと作りこまれた毬が登場。さりげなくラメの糸が使われいてどこかイマドキな雰囲気も感じられる。デスクに飾るのにちょうどいいサイズ感で、見るたびになんだかほっこりできちゃいそう。
昔ながらの懐かしい甘さ
ひとつずつ手作業で三角形に折っているという煎餅は結構固め。原材料を見てみると「小麦粉(国内生産)・黒砂糖・上白糖」の3種類のみ。着色料や香料など一切入っていないやさしいおやつだ。

食べてみると沖縄県産黒糖の甘さを感じる昔ながらの素朴な味わい。昔おばあちゃんちで食べたな~って思うようなちょっと懐かしくなるような感じで、思わず「これこれ!」って言いそうになる。最近のお菓子みたいな派手さはないけれど、その分じんわり心に残る甘さがとてもおいしい。
おいしさと楽しさがぎゅっと詰まってる

「からから煎餅」は食べるだけじゃなく、パキッと割った瞬間のお楽しみ、そしてどこか懐かしい気持ちまで届けてくれる。子どもはもちろん、大人もテンションが上がるサプライズ。
パッケージを開けて、お煎餅を割って、何が出てくるかをワクワクしながら待つ――そんな時間こそが、きっといちばんのごちそうなのかもしれない。たまには、そんなお菓子でちょっとひと息ついてみませんか?